7月木鶏会 職員感想文

当園の木鶏会は三年目に突入しました。

今回紹介する感想文は、先日の社内木鶏会全国大会に参加した職員と、事務職員が書いたものです。

「師資相承」という難しいテーマでしたが、前者は「素直さ」を大切にする感想文で。後者は新聞のコラムみたいに秀逸な文章でした。

ぜひご覧下さい。

目次

感想文①

『己のコスモを抱いて生きる』


「師資相承」なんでこんなに怒られるんだろう、と一回全部受け止める。自分で飲み込むことが大事。奥田さんの考え方はまさに私と同じで、深く共感しました。


「どうして怒ったり反発せず穏やかでいられるの?」「嫌になったりすることないの?」とよく周りから言われることがあります。

私も人間なので、もちろん怒ったり嫌だと思うことはあります。なぜ穏やかでいられるのか考えてみた時に、怒られたことを一度整理し、自分の中で納得できるからだと思いました。

人は理不尽に怒られた時、怒りの感情が沸くと思います。しかし、なぜ怒られたのか見つめ直し、自分にも非があったと気づくことで、「理不尽だ」という感情は自然と消えていきます。そして、次はこうしようという改善策まで考えるようにしています。


これからも注意を受けたり、アドバイスをいただくことがあると思います。周りの意見に耳を傾け、素直に受け止める気持ちをこれからも大切にしていきたいです。

感想文②

私にとっての師とは、と考えた時、直接師弟関係にならなくても、誰かをお手本にすること、目標にすることも人生の師なんだろうとの考えに至った。

小学校の校長先生を思い出した。

校長室で数名ずつ一緒に給食を食べたことがある。食べながらおしゃべりした。校長室が開放されていて、いつでも話ができた。掃除当番で行くと一緒に掃除してくれた。どんな時でもどんな人でも分け隔てなくいつも笑顔で接してくれていた。校長先生なのに怖くない、むしろ楽しい。子どもながらに校長先生みたいな大人になりたい!と思ったのだった。その後ももたくさんの素敵な先生との出会いがあった。親身になって子どもの思いを大切にしてくれる先生方だった。先生になりたい!と思った。数年後教師となった私だが、理想とはかけ離れた現実は大変な日々、思うようにはいかず涙する日々。なんでこの仕事を選んだんだろう?と試行錯誤する中で思い出すのは、出会ってきた先生方とあの校長先生。

失敗したから、思い通りに行かないからと落ち込んだり、投げやりになったりしてはいけない。相手は子どもといえども人。自分がそんな思いでは教え育むことなんてできっこない。めんどくさいなんてあり得ない。一人ひとりを大切にすること、一人ひとりに寄り添うことを忘れてはいけないんだったとの思いに導かれた。その後の日々で、有難いことに私の思いに繋がり、先生みたいになりたい!と言ってくれる者も現れた。嬉しかった。失敗から学び、めんどくさいことにも誠実にコツコツとやり遂げれば、いつか実を結ぶことを経験した。

過去を思い出す時、私の心の根底には母の存在が大きくある気がする。

母はもちろん普通の人。家では愚痴をこぼしていたことも思い出されるが、仕事や対人関係においては、どんなことにも手を抜かず、たくさんの人から信頼されていたことを後に知る。小さい頃から人の話をよく聞いて、人に迷惑をかけず、人に優しく、自分にできることは精一杯やらなくちゃね、とよく言われていた。どこかにそんな思いがあったからこそ、自分を律することができたし、お世話になってきた人のことを思い出して初心にかえり頑張れてきたのかもしれない。

母のいうような人になれてるかな、いやいやまだまだだな、と思う現在である。 

そんなまだまだな現在、年齢や経験、立場に関係なく、身近な日常の中に手本としたい場面がたくさんあることにも気づいた。言葉遣いがいいな、 仕草がいいな、 仕事に向き合う姿勢がいいな、 笑顔がいいな、 元気な挨拶がいいな、 読みやすい文字がいいな、 わかりやすい話し方がいいな…毎日のちょっとしたいいなと思える人全てが、今の私の師となっているんだと。

致知も然り。読むたびに、頷きながらマーカーを引く。感して、納得して、たくさんのことを学び知る。自分の経験と重ねて考える時間を与えてくれる。難しい内容に、感想を書くのに要する時間もなかなかの労力が要る。でも、この致知に向き合う時間、感想を述べ合う時間、この致知そのものがきっと師たるものであるとも思える。

出会うべくして出会った人・事を大切に思い、お手本として習うべきことを見出せることに感謝しながらこれからもすごしたい。私の発する言葉、起こす行動が、いつか誰かのためになるかもしれないのなら、その向こう側にいる誰かに思いを馳せることを忘れず、その誰かのためにできることの何かを考えながら日々を過ごしていがなければならないと強く思った。

目次
閉じる