木鶏会 感想文紹介

9月9日に開催された4回目の木鶏会のある職員の感想文を紹介します。情緒的な文章でありながらも自らの心構えでしっかり結んでいる点など、表現力の豊かさがさすがです。そして日頃の保育に如何に真剣に向き合っているか、伝わる文章でした。

テーマ;『愛するところに人生の希望は生まれる』を読んで

 

 様々な理由で非行に走ってしまった子どもたちへ対し、自分への利益など考えず向き合われている野口さんと堀井さんの姿や行動力に感銘を受けた。又、この対談の中から、子どもたちにとっては何よりも「親」という存在が大きくて大切なのだと改めて感じた。この対談の中では、様々な理由で心に闇を抱えている子どもたちと関わり厚生への手助けをされている2人の体験談が記されてあったが、その中で一番心に残ったエピソードが、虐待を受けている小学4年生の子どもを保護した際、「今日は家に帰れない」とつげた時に、その子が嬉しそうにし「家にいると大好きなお母さんを悲しませてしまうから家にいない方がいいんだ」と言った場面だ。子どもはどんな親でも悲しませたくない、親が誰よりも大切だと小さな心で一生懸命に生きていると感じさせられ胸が締め付けられる気持ちになった。堀井さんの言葉で、「日本では子育てが家庭、親に任されすぎているように思う。」「『助けて』が言えない家庭、子ども、親が増えていることは確か。」だと言っていた。そこから、子育て支援や子ども、親どちらとも関わる事が出来る私達の出来ることがあるのではないか、「助けて」が言ってもらえる存在になれれば、将来、心に闇を抱える子・親が少しでも少なくなるのではないかと感じた。他にも、「どんな大人と出会うか、そのことがとても大事なのです。」「自分の居場所を見つければ子どもたちは本当に変わります。」という野口さんの言葉もあったが、子どもたちが親元を離れて集団に入るときに初めて出会う存在が私たちだと思うので、私たちが子どもとどう関わるのか、園にいる時だけでも家以外の居場所と思える環境を作っていきたいと思った。

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