幼稚園生活においてサポートの必要なT君の最近の成長ぶりと、そしてその周りのサポーターの温かいやりとり
エピソード A 「保護者の方も強力なサポーター」
最近、ある保護者Mさんがこのような話をして下さいました。
「先生、最近すごくうれしかったことがあります。T君が自分から私に『おはよう』と挨拶してくれたんです。すごくうれしかった。朝から元気をもらった。」と。
Mさんは毎日幼稚園へ送り迎えをしてくださるのでT君と毎日顔を合わせます。Mさんは、なんと4月から毎朝、T君に声かけして下さっているのです。「T君、おはよう。行ってくるね」。
すると最近、ついにT君は自分からMさんより先に「おはよう!バイバイ」とご挨拶してくれたそうです。そのことがMさんは格別うれしかったそうです。
自分から保護者の方に心を開き、挨拶ができたT君に拍手です。
そして、何よりも4月から、欠かさずT君に声かけを続けてくださったMさんに感謝です。T君に気持ちがきっと届いています。間違いなくT君の成長を支えて下さっています。
エピソード B「仲間を支えることで、自分たちも成長」
T君のクラスの仲間の温かいサポートをご紹介します。
T君は毎朝、駐車場の車を見るのが大好きで、長い時間正門のフェンスにいることが多いです。朝の時間帯で寒いので、T君にお部屋に入ってほしいと、クラスの仲間がT君を迎えに行きます。
その時の仲間の思いやりが、びっくりさせられます。
○Tくんの大好きな車のおもちゃを片手に、「T君、おはよう。一緒にお部屋に行こうよ」と優しく声かけします。そして、登園用のシールも「T君、どうぞ」とT君の手に握らせます。
○朝の体操時間、みんなでT君と手をつないで、運動場へ向かいます。
このような仲間のサポートを受け、T君もお友達と笑顔で運動場を駆け回っています。
わずか4,5歳の子どもたちが、こんなにも一人のために愛情を注いでくれている姿に、担任・副担任としても胸が熱くなります。
そして、T君にとっても、クラスの仲間にとっても「支える、支えられる」の仲間意識が芽生え、お互いの成長につながっています。相乗効果が現れています。
保育者、クラスの仲間、保護者の方など多くの人を巻き込んで、T君のさらなる成長につなげたいと思います。