保育者を気にかけてくれたある園児の気遣い

年長組のお部屋でのお話です。

朝の点呼で返事をする時、4月当初、子どもたちの返事はなかなか大きな声が出せずにいました。

声が小さいので 担任副担任が、返事の模範演技をしてから点呼を始めていました。そんな4月の様子でした。

毎日、担任副担任がロールプレイングの模範演技を繰り返しました。「先生たちと、お友達のどっちが大きい声が出るかな」と競争心をあおりながら。

すると、子どもたちは徐々に大きな声が出るようになりました。

最近では、むしろ保育者より元気よく返事をしています。

競争させることで、本来の子どもたちの元気良さが出てきたので、ついに保育者が「先生たちの負けだ。悔しい。」と悲しそうな表情でパフォーマンスをしました。

すると、ある子どもが、そっと保育者の耳元で、「でもね、先生の声も十分大きかったよ、大丈夫だよ。」優しくささやいてくれました。しかも保育者に向かってハートポーズまで送ってくれました。

そのフォローにすごくうれしくなった一時でした。

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